ひとつ決断すると、次の段階でやるべきことがでてきます。決断を先送りにすると、何も変わらないどころか、決断しないことで、頭の中でモヤモヤ感が残ります。そして日々、頭のどこかで「早く決断しないと」と焦る気持ちも出てくるし、一度考えたものを再度考えると疲労度が増す感じがします。

時間をかければいい決断ができるという幻想

この感覚はゲラを読んでいるときと似ています。一回読んで完全にする、と決めて読む場合と、「もう一度読むチャンスがあるから、そのときにきちんと読めばいいや」と思うのとでは、集中力とそこに投下する時間が変わってきます。精度の低い仕事を長時間やってしまっているわけです。むしろ編集の仕事は、ゲラは一度で完全にすると思い、集中力を高めじっくり校正したあとも、あちこち気になりだして、結果的に何度も読むことになることが多いわけで、最初の段階から集中力を高めなかったら、おのずとクオリティが低くなります。

先送りする理由とそのデメリットを考える

問題は、なぜ今決断せず送りにしたいのか、なぜ今ではなく次のチャンスでちゃんと校正しようと思うのか、ということです。そこを考えないと、その習慣は永遠に治らない気がします。勇気がないから、時間がないから、情報がないから…など、一度で決めない理由はいくらでもあげられます。しかし、なぜ勇気はないのか、本当に時間がないのか、その情報は本当に必要なのか、一歩突っ込んで考えることが必要です。そしてそれによっていい結果をもたらしているのか、それによるデメリットはどれぐらい大きいのかという視点で考えることが大事だと思います。

ひとつひとつの決断が自分を作る

高速で決断し続けると、ひとつひとつの決断が、今の自分を作っているという感覚になると、著者に言われたことがあります。逆を言えば、決断しないと、自分の身にならない、ということです。決めたとしても永遠にそれに従う必要はなく、ひとまず決めて、前に進んで、不都合が生じれば、修正すればいいだけです(最終決断を迫られるときもありますが)。と書きつつ、それって難しいよね、と思ってしまいますが、そこを乗り越えないと、成長しないということなのでしょう。

まとめ

つい最近、ちょっと大きな決断を迫られる場面がありました。その数日間は、何をやっても集中できず、パフォーマンスも低いままでした。頭の中に引っかかっていることのデメリットを痛感しました。結果、出した結果は、その問題が生じた直後の直感と同じものでした。決断には、大小さまざまですが、時間をかければ、自分も納得し、いい結果がでるはずと思いがちです。ただ決断の先送りのデメリットは、思っていた以上に大きいと感じています。

==【昨日の活動・所感】==================

・勉強会の仲間と飲み会。久しぶりの再会で話が盛り上がる。おめでたい案件も2件。自分のビジネスプランにもフィードバックをくれた。ありがたい環境。

・無線ルーターの不具合があり、Appleのコールセンターにこの数日間で何度か電話した。どのオペレーターもやりとりの初めに「私どもが最後までサポートします。ご安心ください」と。1万円ぐらいの商品のサポートにそんなに時間をかけていたら「完全赤字」だと思うが、ユーザーからすると、完全サポートの安心感はかえがたい。無線ルーターのメーカーは「プロバイダーに聞け」と、プロバイダーに聞くと「メーカーに聞け」とたらい回しにされるのはよくあるパターン。とことんユーザーの不安に付き合うとファンが増える。自分のビジネスも同じだ。

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