この間、著者と話していて、アマゾンのレビューの話になりました。自分の著書についたレビューももちろん気になるとのことでしたが、同じように気になるのが「ほかの本についたレビューで、読みたい意欲が上下することだ」と言っていました。その分野の専門家なのに、そんなこと思うのですね、と聞いたら、「よくある(苦笑)」って感じでした。

1冊の原書に複数の翻訳本が存在するワケ

ただ、「ある本の訳本がレビューで酷評されていたのですが、そんなにひどくない。だったら原書を読んでみて、比べてみようと思い、読み始めたがそんなに違和感なかった。むしろ、レビューに違和感を覚えた」とのこと。翻訳本は訳者によって、作品のトーンが一気に変わります。ひとつの原書(古典)にいろいろな訳者が翻訳本を出しているケースがあります。それだけ訳者の読み方が違うということなのです。もちろん完全な誤訳とか誤解があってはいけないと思いますが、「読み方」に関する部分はその人の感じ方が大きく影響します。

「自分で体験」を基本原則とする

ただ通常は、この著者のようにレビューから遡って検証することをしません。この著者だって、自分にとって大事な本だから、ここまで検証したのでしょう。そしてこの著者の感想も極めて個人的な意見でしかありません。だからこそ、人の感想に惑わされることなく、自分で検証する必要があるわけです。人のコメントで判断して、その本との出会いがなくなるのは本当に残念なことです。

口コミが信用できるのは

口コミってとっても大事な情報伝達だし情報収集の手段だと思いますが、そもそも「誰が言ったか」で大きく信用度が変わります。信頼できる人とか自分の趣味趣向を知ってくれている人だから、こちらも「その気」になるわけです。それなのに、書いた人のバックグランドも知識も性格も知らないのに、メディアにのると、一気に「それらしく」なってしまいます。参考程度と考えていたのに、実はかなり大きな判断材料になっているのではないでしょうか。

まとめ

自分もこの手のレビューに左右されていることは間違いありません。でもやはり実体験をして、直に触れた経験だけが残るのだと思います。口コミサイトとかレビュー機能がない時代は、自分の読みたいという気持ちや先生の推薦や友達に勧められて、という理由で本を選ぶしかなかったはずです。自分の感覚を大事にしたいです。

==【昨日の活動・所感】==================

・5時に起きて、ランチームのみんなと神奈川県足柄上郡の山北というところへ行って、峠ラン。峠の上まで約12キロ。ひとりだと心が折れそうな難コース。とってもいいトレーニングになった。片道2時間はちょっとつらいが、また行きたい。夕方から3時間半仕事する。

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