著者と話すときにいつも思うのですが、著者のテーマのことを聞くと、話がとまらないことです。それだけうんちくがあり、理屈があり、思うことがある、ということなのです。その勢いで自信があるかどうかを感じることがあります。日常の場面で皆が感じることだ思いますが。

著者にとっての日常が読者にとっては非日常

本のタイトルを見て、どうしてこんなタイトルで本が書けるのだろうか?と思うことがしばしばあります。でも著者にとっては日々考えているテーマなわけで、日常なのでしょう。そのギャップが新鮮味を生むのです。

膨大な知識があるから柔軟に対応できる

前にも書いたことがありますが、著者のスゴさは本1冊分の分量を書けることです。ビジネス書だと8万字〜10万字。もちろん目次構成案はひとりでは作れないかもしれませんが、編集者の無理難題にも応えて、書こうとする姿勢は本当にスゴイなと思います。特に初めての著書で、「これしか書けません」と言うと、企画を通すのはなかなか厳しいと思います。著者はニーズが読めていないことがあるのです。新卒で入った会社で、ある著者に「私はあなた(=私のこと)の言うとおりに書くことができる。だから、読者にニーズにてらして、本当にそれを私が書くべきことかどうかをとことん考えて欲しい」ということを言われたことがありました。要は、私がダメダメな編集者だったということですが、本を書く人ってスゴイなと思った瞬間でした。

本にするのは氷山の一角

著者からすれば、ひとつのテーマで10万字で表現する部分は、氷山の一角のようなもので、その水面下には膨大な知識なり経験なりが潜んでいます。水面下にある部分が多ければ多いほど、多角的なアプローチが可能だということなのです。

最後に

本を書かなくても、自分が持っているものをその分量で書けると、話をしたときの勢いが変わってきそうです。そのときに注意なのは、他を批判しないで書くということです。もちろんほかの本を読んだときの違和感なり、不快感なりは大事にすべきと思いますが、それをそのままストレートに表現しても持論の強化にはつながりません。なぜ違和感を持ったのかから書き出すと、自分が持っているものを確認できそうです。

==【昨日の活動・所感】==================
・溜まっていた書籍をまとめて読む。企画の参考になりそうなものもあり、意外な発見。
・人の縁を感じる出来事がいくつか。今の環境に感謝。

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