先日ここで触れた『上達の法則』(PHP新書)。オビ裏には、「上達した人はどこが違うのか」「上達の方法論」のふたつの項目があり、ポイントがそれぞれ6つ列挙されています。前者は、第3章のタイトル、後者は第4章のタイトルになっているので、そこからの抜粋したものなのですが、抜粋の仕方がユニークです。
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章の構成を知る

階層で言うと、部→章→節→項の順番に細かくなっていきます(この本は、「部」はありません)。第3章、第4章の構成は以下のようになっています。節の下位レベルには項が掲載されていますが、項のタイトルはここでは省略しています。一般的に言って、どのレベルまで目次に掲載するかは、編集者の判断です。
【第3章】上達した人はどこが違うのか
1(節).持続力、集中力が高まる
2(節).特異な才能が光る
3(節).イメージやこだわりが鮮明になる
4(節).他者を見る眼が変わる
5(節).自分を正確に認識できる
【第4章】上達の方法論
1(節).鳥瞰的認知を高める
2(節).理論的思考を身につける
3(節).精密に学ぶ
4(節).イメージ能力を高める
5(節).達人の技に学ぶ
6(節).広域のコードと知識を拡大する

オビの文言は

対して、オビ裏には以下のように掲載されています。これらの文言は、20〜30ある項タイトルから抜粋されています。
【上達した人はどこが違うのか】
・退屈や疲労しにくい
・細部へのこだわりがある
・負けや失敗を強くくやしがる
・一見無関係なことからヒントを得る
・他者の個性に敏感で模倣ができる
・練習方法が工夫できる
【上達の方法論】
・得意なものにこだわる
・ノートをとる
・大量の暗記暗証をする
・鳥瞰的認知を高める
・マラソン的訓練をする
・なにもしない時期を活かす

最後に

オビ裏の文言を考えようとすると、ふつうは、節の内容をそのまま使おうとすると思います。ただ、実際は項タイトルから抜粋しています。節タイトルと比べると、オビに使われている文言のほうが、内容に親近感がわき、手にとってみたくなります。こう思わせるところに技とかこだわりを感じます(繰り返しますが、時間がなかったりすると、余裕がないと、節タイトルをそのまま使いそうです。経験アリです…)。限られたスペースで何を入れるべきかどうかは、「この本をどういう気持ちで手にとっているか」を想像することがポイントなのでしょう。
==【昨日の活動・所感】==================
・独立したらひとりで仕事するものと考えいる人と、足りないものは他の人とコラボして…と考える人では、作ろうとする商品がおのずと変わってくる。そどういう世界観を持っているかをつかむことが必要。

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