もうすぐ2月が終わる。なんかあっという間。通常業務に加え、決算やら確定申告やら。やることが山積みだけど、だらだらこのまま進むのも良くないと思い、ちょっと振り返りを書くことする。

#ありえないをブームにするつながりの仕事術は、著者佐谷さんの890書店めぐりシャルソンのおかげで少しずつ認知度が高まっている。書店営業に行った数時間後に注文が入ることもあるし、コンビニにおかれたり、89冊おいてもらったり、今までにない本の広がりを見せている。イベントは、シャルソン、都筑区での講演会、出版交流会などもりだくさん。佐谷さんの誕生日3月10日講演会の連続だ。こんなイベントを企画してやれる人はそうはいない。

話がうまいとか面白かったといわれるのは、並外れた行動力とそれを伝えるための言葉を選びぬいた結果だ。書店営業もそうだけど、「ありえない」ことに興味を持ってくれる人は10分の1とか20分の1かもししれないけれど、それでも、というかそれだからこそ、活動の一端を丁寧な言葉で伝え続ける必要があるのだ。都筑区の講演は、めちゃくちゃおもしろかった。

頭だけで考えたことやどっかで読んだことの受け売りで人の心を動かすことは難しい。類書20冊読んだら本が書ける、みたいなことを言っている人がいるけれど、読者をバカにしているとしか思えない。佐谷さんの本も講演もすべて実体験(それも試行錯誤の経験)だから、勇気がでたり、新たな一歩を踏み出したくなるのだ。本当にやったことを丁寧に知ろうとすればその人から学べることは大きい。最高の教材だと思っている。今後もこの本でいろいろ遊べると思うと楽しみだ。遊べるというのは佐谷さん持論の「パーティーするように仕事をする」という意味なんだけど、これもわかろうとしないとわからない言葉だ。

もうひとつ。日本図解協会代表理事多部田さんとのコラボ。本づくりは、共創出版プロジェクトを実施中。事前予約してくれた人と一緒につくるがコンセプト。通常、誰と本を作っているか、企画の段階のものを公表するのはタブーだけど、これをあえてオープンにした。出版社には情報解禁日みたいな暗黙のルールがあり、本が出る直前まではなかなか公表しない。似たようなタイミングで類書がでることを恐れるからだ(著者に類書を読んでから書いてください、と言っていれば内容は近くなるのは当然だ)。でも唯一無二のものを作れば、どんどん事前に発表したほうがいい。それを共創出版プロジェクトと名付けたけれど、考えれば考えるほど、普通のことをやっている気持ちが強くなる。自分がやるべきことは、自分のふつうを伝えることだ。

今後日本図解協会とは事務局をやったり、講座のプロデュースをやったり、いろいろコラボする予定。多部田さんの近くにいると、図解のことをこんなに考えている人はいないと確信する。たかが図解、されど図解なのである。24時間考えられるものでないと仕事にしてはいけない、特に小規模事業者は。ちょっと前に行ったトークイベント「小さな出版社のつづけ方」の第1回で登場した左右社の小柳さんの話を聞いていてもそう思った。自分としてはどんな出版が自分らしいのか、それを持続可能にするためには何が必要なのか、それを伝えるためにはどうすればいいのかを考えて動いて、動いて考えて、その繰り返しだ。与えられた仕事だけしている人とはコラボはしない。

3月は新たなスタートの気分。会社としての体制をちょっとずつ変えていく予定。いろんな人とのプロジェクトを始める。人のチカラをかりて、自分がやるべきことに没頭することにする。

※写真はセブンイレブン川崎市ノ坪南店におかれている『「ありえない」をブームにするつながりの仕事術』。コーヒーを待っている間に、と店長のはからいでレジ横から移動してくれた。

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