想いがなくては起業はできません。自分は将来の明確なプランもなく会社を辞めたので、周囲に反対されましたが、でも「(ある分野の書籍については)自分がかかわれば、もっといいものができるはず」という想いがありました。

ただ、その想いをどこにぶつけるかは戦略が必要だと思うのです。簡単に言うと、どこの会社だったら自分の力を必要としてくれるかを考えたほうがいいかなと思っています。

「(前の会社で)~やりました」「(御社でも)~ができます」と言うことしか考えない人が多いような気がします。先日、相談してきた人もそうでした。

でも世の中には、フリーランス編集者は掃いて捨てるほどいます。その中で選ばれるにはどうしたらいいかというのはマーケット感覚です。

数ある出版社の中から、気になる会社の出版目録を取り寄せて、新しいラインアップを(勝手に)企画するとか、既存のシリーズの改革案・改善案を(頼まれもしないのに)考えて提出するとか、自分がつきあった著者を列挙して、出版の可能性を感じさせるとか、書籍連動のセミナーを開催を提案するとか…

おそらくいろいろ自分を必要としてくれるやり方はあるはずです(ポイントは、「頼まれていないのに(勝手に)提案すること」です、おそらく)。

だけど、たいていは「○○社を退職しました。今後はフリーランスとして仕事する予定です。どうぞよろしくお願いします」のような一斉メールを送って、仕事を待つ人が多いのです。

こういう人は、ただひたすら仕事を待ち、舞い込んできた仕事にしがみつき、場合によっては徹夜してでもやりつづけることになるのです。そんな状況になったら想いもなにもなくなります。仕事がなければ、持っているスキルも埋もれたままです。

実力あるのに、仕事は芳しくない人が多い状況も踏まえると、やはり自分の力を必要としてくれる場所・接点を探す感覚は必要かなと思っています。

といいながらも、私もこの場所探しと格闘している毎日ですが…。

Related Articles: