今年は改訂新版・復刻版を出そうと思っている。「ある人が最近の本屋は買いたいものが少ない、図書館に行くとホッとする」と言っていたことがキッカケ。なぜそう思うのか。そしてその言葉を聞いて著者はどんな思いなのか。

本も人も出会いはタイミング。たまたま古本屋でみつけた本が人生を変えることだってある。これこそ縁だと思う。自分も学生時代、随分古本屋にお世話になった。『西洋政治思想史』(藤原保信ほか著)という本を買うために駐車場警備のバイトをしたことを思い出す。日給をもらって、即、高田馬場へ向かった。今でもその本は捨てられない。古本屋の文化は好きだけど、著者には金銭的なメリットはない。古本として多くの人に読まれることは不本意ではないとだけど、複雑な気持ちだと思う。まして定価より高い値段がつけられていたとしたら…。

昨年、市民的教養をテーマとした本を作ったときに思ったことは、身につけるべきことは歴史や過去の思想の営みだということ。過去がわからないと今の事象を的確に捉えられない。複合的、複眼的、統合的、総合的、包括的、多面的、多角的、概念的などの見方には歴史や過去が必要。

そういう視野を得られる書物は今、書店では奥にある。おいていない書店だって多い。書籍の寿命が短くなっているからこそ、探しくくなっている。でもスポットが当たっていない書籍なのだけど、今読むべき本はある。たくさんある。そしてそういう本を書いた人に対して何かできればと思う。おおまかに言うと、5年以上前の書籍は内容を刷新して改訂新版として、10年も20年も前の本は本文そのままの復刻版として、出版したいと考えている。

書店への流通は取次代行にお願いする予定だけど、バラマキ配本はしないなか、どのような体裁で、どのように届けれればよいのか。ネットとの連動?部数は?定価は?採算分岐点は?など考えることはもりだくさんだけど、一点一点丁寧に考える。大きな部数ではないけれど、やりくりはできるはず。シリーズ名は『改訂新書(仮)』と『絶版新書(仮)』。でもサイズは新書ではなく四六版を基本としたい。

自著が絶版(状態)にある方、復刊を望む書籍があるという方、お問い合わせくださいませ。ジャンルは広くビジネス全般とします。⇒staff@socialcapital.co.jp

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