ちょっと前の組織開発のコンサルタントの人との打ち合わせで、話にでた「関係性の質」という言葉について、その人が使っている意味とは離れて、独自に考えてみる。

マーケティングの領域では、何人の人とつながっているとか、何人のフォロワーがいるとか、何人のリストがある、ということが大事な要素だ。その価値観は「自分と関係のある人は多ければ多いほどよい」ということになる。躍起になって名刺交換する人はいるし、そういう人に向かってメルマガを勝手に送ってくる人もいる。ビジネス的には間違っていはいないと思う。だれが自分の商品に興味を持ってくれるかわからない。ただ一方で、その関係の質は自ずと弱いものになる。

他方、ファンは数は少ないけれど、コアなファンをもっている人や商品もある。一般にマニアックとかニッチと言われる領域。そういう人やモノたちのファンは、ありきたりな商品や情報では満足せず、もっともっと深い世界を知りたいと思っている。その熱狂ぶりとかはまり具合は一般人には理解できない。数(=量)と質はトレードオフだ。

どっちがいいか、ということではなく、この情報の差異を使い分ける必要があるように思う。ただ、人はたいがい自分のことしか興味はなく、われわれすべてが発信者である時代であるとの認識にたてば、自分は後者の世界を作ったほうがいいよね、と思っている。この世界は厳しく、奥が深い。

こういう考えこそ、多くの人に受け入れられるものではないと思っているので、自分は数や量にはこだわらない。自分のやっていることを他人にわかってもらうための努力は常にすべきだけど、深さを追求する努力も必要だ。「この世界、意外と深いね」と思ってもらうためには、本当に四六時中考えなければならないのだと思う。

「1日中考えていられる」とか「考え始めると夜も眠れなくなる」という言葉は、今までおつきあいさせてもらった多くの著者たちから異口同音に出る言葉だ。著者のこういう世界をどう表現かするかこそが自分が1日中取り組むべきことなんだろうと思う。著者とその人をとりまくコアなファンとの「関係性の質」にこだわりたいし、自分も自分の身近な人たちと豊かな関係性を築く仕事をしないと自分は生き残れる気がしない。

本との関係性の質については、別記する。

~書籍情報・西荻窪の玄米菜食のお店「米の子」亭主が語る素材と感謝 亭主啓白~

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