3月に自社から出す本の最終工程に入っている。取次を通さないので、見本日・配本日のプレッシャーはないのだけど、この時期はどこの印刷所も年度末ということもあり超タイト、印刷台をおさえるのが大変な状況。かつてもこの時期の日程は絶対にずらせない、と本当に胃が痛かった…。製本が間に合わずに見本日に間に合わなかった事例もあるようで。ちなみに、業界的には年度末、年末、月末の配本を避けることが必須だと思うのだけど、だれもコントロールできない。

そんな中、こちらの都合を聞いてもらっている印刷所には本当に感謝だ。自分の会社員時代の2社目と3社目の会社でお世話になったところにお願いをしているのだけど、考えてみれば(というか、考えなくても)こんなわけのわからない出版社の仕事を受けてくれるのは、これまでのつながりがあったからで、おつきあいいただけることを改めて本当にありがたいと思う。

印刷所だけでなく、組版をお願いしている会社もとっても長いおつきあい。自分が最初の出版社に入ったときからだ。担当者はかわりつつも、今の人とは公私ともになかよくさせてもらっている。本を作る過程で編集者が忙しいのは、印刷前のプリプレスという工程。組版会社とやりとりしつつ、初校、再校、、、を経て印刷データを入稿するまでの過程は激しい。そのときに長年知った仲で、ぶっちゃけトークしながら仕事ができるのはストレスが軽減される感じがする。

かつてのつながりというと、校正者もそうだ。3社目の会社で一緒に働いていた人にお願いしている。ゲラに書き込んでもらった手書きの校正記号やコメントを見ると、かつてを思い出してくる。最近は校正者を通さないで、本を作るケースも増えているのだけど、まともな本をつくるのであれば、校正者の力は必須だ。

デザイナーは著者の紹介で今回初めて仕事をさせてもらった人。書籍だけでなく展示会や店舗デザインなどを手がけていて、業界ではかなりの有名人。そんな方と仕事をさせていただけるのはうれしいのだけれど、しかも初回の打ち合わせで本作りに対する考え方が近いことがわかり、もっとうれしい。著者のつながりがもたらしてくれた縁だ。まさにソーシャルキャピタルを感じる瞬間。

改めてつながりの仕事だなと思う。先方からすれば、自分は、会社をやめてもはやどこのだれかもわからない人なのだけど、以前と変らずお付き合いいただけるのは奇跡といってもいい。そんなことに感謝をしつつ、あと10日ぐらい頑張ろうと思う。

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