「はじめに」は著者が読者に語る最初のページ。どんな内容をどんな思いで書いたかを語る場所でもある。本作りにおいては、ここの原稿を書いてもらうと、著者の書く時の姿勢が見える。

いろいろ読ませてもらうと、自分としては「ちょっと圧迫感」「ちょっと高圧的」と感じることがあったり、「学校の先生が授業で話しているような冷たい文章」と思うケースがある。こういう文章は、絶対ダメというわけではなく、著者のキャラクターとテーマによってはこのスタイルで書いたほうがいいときもある。そういう人でもそう思わせない文章を書くにはどうすればいいのかを考えるとより文章の幅が広がると思うのである。こちらがリライトするよりも、そう思わせない文章を書くにはどういう気持で書けばいいのかを問う必要がある。この姿勢が本文にも貫かれているはずだからである。無自覚にこういう「冷たい文章」を書く人は要注意ではある。

たとえば「読者の人は知らないと思うので自分の知識を披露しよう」と思っていると、冷たい文章が出来上がることが多いと思っている。こういう気持ちでかくと、自分のことを見せびらかしたくなる。「教えてあげる」という気持ちも同じだ。知識がない人に向かって、教えてあげるという気持ちはどこか高飛車と感じる文章になることが多い。

本を読んでもらうためには、読者の欲求をかりたたせることが必要。上記のマインドで書いた場合は、「欲求をかりたたせて、自分がほしいものがこの本にある」と思ってもらうことができるのか、を自問自答する必要がある。

トライしてほしいのは、「自分(=著者)の世界を知ってほしい」と思いつつ書くことだ。「知ってほしい」という思いには、「だれに伝えたいのか」「何を伝えるのか」「その人にどう伝えるか」「その人は何を困っているのか」などの問いが含まれている。これらの問いに答えつつ書いてみると、結果的に、読者の知りたいというニーズに答えられる。

「自分の知識を披露する」という気持ちと「自分の世界を知ってほしい」という気持ちの違いは、とっても微妙なのだけれど、この違いをあえて意識して、書き続けると、読者にストレスのない文章をかくためのマインドができると思う。

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