昨日の午後、東京ビックサイトで開催されていた国際ブックフェアに行ってみた。帰りはランで帰ってきたのだが走りながら考えたこと。

本が売れないとどの関係者も嘆くが、会場はかなりの人数で混雑していて、しかも「読者」のカードを首からぶら下げている人たちが目についた。ブックフェアに出展している出版社は、大手出版社よりも、ふだん名前を聞かない出版社が多いと思う。小規模出版社にとっては認知を広めるいいキッカケだ(費用対効果はわからないけれど)。そんな出版社の本を求めて、読者があのフェアに来ているのだとすれば、本を読みたい人に読むべき本がリーチできないないのではないかと思う。これは自分の仮説だ。では本を読みたい人に読むべき本が届けられる方法を議論したいかというと、このテーマは考えるべきことが多すぎて自分は議論のスタートにも立てない。

ただ解決のヒントになるであろうことが先日読んだある本に書いてあった。要約すると以下のような感じ。

モノが売れないのは、必要と感じられていないからだ。必要なモノは買うし、必要ではないモノは買わない。であれば、少し手をかけて「必要なモノ」にすればいい。必要ではないのに必要なモノにしている代表例は「おみやげ」だ。シンガポールのマーライオンのキーホールダーは要らないモノだけど、買っていく人が相当数いる。三角形のペナントもしかり。演劇のパンプレットも。であれば、売りたいものをおみやげ化すればいい。思い出づくりに必要なのは、体験だ。シンガポールに行った経験に対して、○○へ行った記念にとして、演劇をみた証として、おみやげとして買われていく。大して必要でないモノなのに。

ざっくり言うとこんな感じだった。であれば、本をおみやげ化できないか、というと、十分その可能性はあると自分は思う。ただ本以外の企画が必要。例えば、ツアーとか講演会を企画して、その経験のついでに本を買ってもらう。単なるツアーやセミナーの企画とは違う。強烈な体験を味わって、さらにその参加者の好奇心をくすぐるモノやその体験を強く体現するモノが本であれば、買ってもらえる可能性が高い。いろんな細かい議論をすっ飛ばして、簡単に言うと、キーホールダーを買うのだったら、本のほうがよくないかという提案でもある。出版社は本以外の企画が求められるのかもしれない。

ついでに言うと、この本では、電子書籍のことにも触れている。そのまま引用する。

僕が電子書籍に興味がない理由が、まさにこれ。今、時代は「体験」を求めていて、僕はライブや個展といった「体験」を頻繁に仕掛けるので、そういった運動の落とし所を作品にする場合、「おみやげ」になりにくい作品には興味がない。僕にとっては、本が物質であることに大きな意味があるんだよね。

この文章は本当に示唆深い。電子書籍を出版して、「出版記念パーティーしました!」とFacebookにあげている人がいるが、本がないので体験が売れない。そうなると集客できた、できない以前に何を提供している会なのだかわからなくなる。参加者の多くがご祝儀的に参加しているのでれば、著者はかなりの借りを作ってしまっていることになる。

話が長くなったが、出版社は本をおみやげ化する方法を考えるべし、というのが昨日の結論。ブックフェアでは、電子書籍関連のブースやイベントが多かったが、話は電子書籍だけをアピールすればよいわけではないかもしれない。しかもコンテンツホルダーのコンテンツを叩き売る形だとすればなおさらだ。

ちなみに上記で引用した本はこれ。25歳ぐらいのスピリチュアル・カウンセラーに教えてもらった。

 

 

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