自分が知らない著者の本を買うとき、自分はどこをみているかというと、もちろんタイトル、著者プロフィール、目次です。その整合性がとれていないと買いづらいです。タイトルは、キャッチーなものから本質的なものまで商品によってさまざまですが、どんなテーマか、ということが把握できればよいと思っています。タイトルと内容がずれている(と感じる)こともありますし。目次は重要です。具体的に著者が何を語ってくるかが明確になるからです。

 

本を作るときは、目次構成案からスタートしますが、これを作るのがなかなか大変です。目次は設計図のようなものです。具体的な事例は思いつくけれど、それをどう構成したらいいかわからないことが多い、とかそもそも経験はたくさんしているのだけれど、どういう基準でネタ出しをすればいいのかわからないことも多いです。

 

そこをどう導くかがこちらのポイントです。あるクライアントともそういう議論になり、出した結論は、「人の感覚とちょっとズレている思っていることをすべて書き出してください」でした。その方は自分が世間とズレていることをかなり自覚していたので、そのずれているポイントを挙げてくださいとお伝えしました。とはいっても、常識の否定とか大きな話ではないし、常識を否定するわけでもないですが、「人と自分はちょっと違う」という点を説得力のある理由を導き出せればネタがたくさんありそうな感じでした。その延長線で、意外と知られていないネタがあれば、それもとお伝えしました。「人と違うことをずっとやってきた」と言っている人だからこそお願いできることです。ただ、仕事だけお話を聞いていると、そんな気持ちで仕事されているとはなかなか気づけませんでした。

 

いずれも、これらはネタを出してもらうための手段です。本のコンセプトと直接関係するわけでもありません。経験がなければネタはでませんが、ありすぎでも出ないということに直面しています。なにをキッカケとして掘り起こすかが本の質を決めます。そのネタさえ出てくれば、それをどのように組み立てるかはこちらのパートになります。そう考えると、とりあえず「ネタ出してください」だと進まない人がいることもわかってきました。もちろんたくさん出てくる人もいますが。

 

ネタがあり、それが読み物をして構成され、その内容がタイトルに反映され、それは誰が語っているかがに説得力があれば、企画は成立します。それぞれハードルは高いですが、常に仮タイトル、プロフィール、目次構成案が大事と言っていることの意味を改めてお伝えできればと思いました。

 

【編集後記】

・午前中、横浜で打ち合わせ。初めての場所だったけれど、なかなか使える。午後9時半ぐらいにランニングで帰宅しようと思ったけれど、挫折。自宅でも引き続き仕事。

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