類書の研究は大事ですが、そこだけ見ていても、本作りの発想が似てしまいます。「すでにやっていること」を見ているからです。「まだやっていないこと」を得るには、当該ジャンルの競合書ではなく、他ジャンルも見る必要があります(もちろん自力で探し出せればいいのですが)。どこをどう見ればいいのかが迷うところですが、テーマを見つけて、探すのがいいと思っています。

図解の仕方を学ぶには

たとえば、今書いている本に図解の仕組みを入れたいとします。そういうケースは、図解の本を読むよりも、他ジャンルで図解されている本をみると参考になることがあります。まったく違った図解がそこに示されている可能性もありますし、色づかいも斬新だったりします。学習参考書から図解の入れ方を学ぶとか、女性誌から色使いとか細かいフォントなどを参考にするとか、ネタはいろいろなところにありそうです。もちろん見せ方だけでなく、構成の仕方のヒントになることも多々あります。

売れている本を参考にすると

あるいはQ&A集を作りたければ、他ジャンルの書籍をみます。どういうレベルの質問を設定して、どういう文体で書かれているかなども参考になるかもしれません。競合書からも得られることはあるのですが、それらの本は、多くの人に見られている可能性が高いです。売れている本であればなおさらです。その本を横において、自分の本を作ると似ることは必至です。

最後に

こういう意味でも、売れるものを書こうとすると、売れるものを参考にしたくなり、無意識的にその本を作り方をマネしてしまいたくなります。熟慮の結果、それがベストなのであればよいですが、参考にするものは選ばないと読者に既視感を与えてしまうのです。

==【昨日の活動・所感】==================
・本作りは、人によってまったく違う。同じ著者で同じテーマでも編集者によって完成形がまったく違う。常にオリジナルのものなはず。過去の経験に基いて作ろうとすると、コピーになる。

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