『ライト、ついていますか-問題発見の人間学-』という問題発見の古典を読んでいます。知人が貸してくれました。原書の書名は、Are your lights on?、副題は、How to figure out what the problem really is.となっています。タイトルは原書の訳ですが、副題は、上記のように変更されています。なぜ「人間学」になっているのでしょうか。

ライト、ついていますか?

なぜ「ライト、ついていますか」というタイトルになっているか、というと…。
トンネルの入り口に「前方にトンネルがあります。ライトを付けてください」という標識をつけたところ、トンネルを出たところの休憩所の駐車場で、ライトをつけっぱなしにする車が続出したというのです。結果、警官たちが動員され、バッテリーが上がった車をスタートさせたり、牽引したりで、そんなことに忙殺されます。それを防ぐためにはどうすればよいか、どんな標識を作ったらいいかを関係者は考えるのです。
・もし今が昼間でライトがついているならライトを消せ
・もし今暗くてライトが消えているならライトをつけよ
・もし今が昼間でライトが消えているならライトを消したままとせよ
・もし今暗くてライトがついているならライトをついたままとせよ

だれの問題か

関係者はいろんな文言を考えます。ただ標識にこんな長いのは非現実です。そこでこれは「だれ」の問題かを考えます。運転者自身、バッテリー切れは避けたい事態です。その問題を解決することのみを考えると、「ライト、ついていますか?」とライトのことを思い出させるだけで十分というのです。だれの問題にフォーカスして、問題解決にあたるか、という重要性を説いた箇所なのですが、これがタイトルになっているわけです.

最後に

当たり前といえば、当たり前かもしれませんが、問題が入り組んでいれば入り組んでいるほど、問題発見は容易ではないです。シンプルに考えることが、問題発見、問題解決につながることを教えてくれます。訳文は読みにくいですが、読んでいて楽しめる本でした。
==【昨日の活動・所感】==================
・近所の坂道を中心にランニング。一箇所、かなりきつい急坂があり、5往復。きついけれど、良いトレーニングになるはず。これからランのコースにする。

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