昨日打ち合わせで『世界一やさしい問題解決の授業』(ダイヤモンド社)の話になりました。2007年6月に発売された本ですが、当時かなり売れた本だと記憶しています。この本を改めて手にとって見ると、スゴイと思いました。

やさしさを徹底的に追求

タイトルにあるようにとってもやさしく書かれています。ここまでやさしくするか、という感じです。本書は3時限で学べるような構成になっていて、まえがきによると、「1限目では、自分の問題を解決することのできる人を「問題解決キッズ」と名づけ、それはどのような人なのか、問題解決の流れはどのようなものなのかを、ひととおり説明します」と書いてあります。この内容に3分の1をさくわけですから、かなりやさしいことがわかります。「問題解決キッズ」を登場させたのもイメージしやすいです。

具体例から解説

続けて、「2限目では、中学生バンド「キノコLovers」がより多くの人にコンサートに来てもらうためにはどうすればよいかを、問題解決の手法を使って解く例を紹介します。3限目ではCGアニメの映画監督になることを夢見るタローくんが、まずパソコンを手に入れるために具体的な目標を立て、達成する方法を考え出す例を紹介します」とあります。

「世界一やさしい」のレベルを実感

具体例からスタートして、そこから説明する手法です。そして表現がとってもわかりやすいのです。普段仕事では使わないレベルまで落とし込んでいます。ここまで落とし込めるのは技を感じます。帯に「世界最高峰のコンサルティング会社で学んだ問題解決の考え方を中高生にもわかるように解説しました」とありますが、ホントにそうだと思いました。そして中高生以外の人が買っているのは明らかです。社会人にもこのやさしさが求められていたということだと思いました。

自分の専門でやさしさを追求してみる

自分の専門とかよく知っていることを、このレベルまで落とし込めるかどうか考えるのはいい練習になると思いました。できるだけ専門用語を使わず、いちばんわかりやすい例を考え、何を図表にすべきか、キャラは何をたてるか、少ないページ数で何を入れ、何をはずすか、などなど考えることがいっきに増える感じがします。ここまで絞り込むと著者とのすり合わせも大変な気がします。ちなみにこの本は本文120ページ弱で、4色です。色使いにも気を使うところです。

最後に

ここまでやさしく書く必要性に迫られることは通常あまりないと思いますが、だからこそ一旦ここまでやさしく書くことを考えると、本質や要点が見えてくると思います。そこから書き始めるといいのかなと思います。

==【昨日の活動・所感】==================
・出版社で打ち合わせ2つ。新たな展開がスタートするのが楽しみ。

 

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