本の紙面は、「版面(はんづら)」とそれ以外の「余白」で構成されています。版面は、本文が配置される領域を言い、それ以外を余白と言います(厳密には、ノンブル部分は「版面」にも「余白」にも含まれませんが)。

 読みやすさに大きく影響する余白

本を読むときには、基本的にはこの版面に視線を向けることになりますが、その読みやすさや紙面の美しさは、余白によっても大きく異なります。むしろ余白によって、大きな紙面イメージが形成されると言ってもいいと思います(紙のサイズいっぱいに文字が印刷されていたら、読みにくくて仕方がないですね)。版面と余白のバランスが本をイメージを決定すると言っても過言ではありません。

余白を決める要因と手順

書籍の余白は、本の雰囲気、読者層、本文の使用書体、級数などに要因に大きく影響されますし、天(上側)の余白と地(下側)の余白は異なるし、ノド(内側)と小口(外側)の余白も変えることが一般的です。その微妙なバランスをとり、読みやすさと美しさを両立させるのがデザイナーの仕事のひとつです。ちなみに手順で言うと、だいたいの版面を決めて余白とのバランスをみながら、最終的な版面と余白を決定します。

生活にとっての余白とは

版面と余白の考え方は、私たちの生活にも応用できそうです。人の1日全体とか、公私含めて1日でやるべきことを紙面全体として考えれば、仕事とプライベート、集中する時間とリラックスする時間などのデザインが必要になってきます。つまり、メインのことに気持ちや意識が集中できる背後には、その周囲の存在があるわけです。メインのことに集中することと同時に、余白部分にも意識を向ける必要があります。仕事する場所と休む場所を考えるときにも使えるかもしれません。

 まとめ

自分たちの生活も余白が大事です。仕事と余暇のだいたいのバランスを決めつつ、日々、微調整することが大事なのと、余白が何かを生み出す時間になっているか、なにかを生み出す空間になっているか、その意識も必要ですね。

 

==【昨日の活動・所感】==================

・親戚とランチしたほかは、普段通り仕事。

・ランニング11kキロ。朝走っても暑さがキツい。

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