自分の専門性が、専門家に有用なのか、その分野を目指す人に刺さる内容なのか、ビジネスパーソンに必要なのか、主婦なのか、学生なのか、その対象によって書き方は変わってきます。最初は意識して書いていても、知らず知らず忘れてしまうことがあり、ある著者は、想定読者の人の写真を常に思い浮かべていると言っていて、短い文章だとイメージし続けられるけれど、1冊分書こうとすると、書きたいことを書いてしまう、とのことでした。

いかにわかりやすく伝えるか

そこまでくると、著者にしか分からない苦労ですが、読んでいてすんなりくる文章は、ロジックが通っていること、表現が適切なこと、構成がしっかりしていることなどいろいろ要素はありますが、レベル感がブレないということも大きな要素です。業界の外の人に向かって書いている本では、いきなり難しい言葉が出てきて、その語に対して説明がないとか、専門用語を使うなどはNGです。わかりやすくと思って、具体例を書いても、その例がむずかしいと感じることもあります。自分がいつも接している人たちではない人を想定読者にするとなおさらそういう現象が起こやすいのかもしれません。ただどの用語を使って、どの用語は使わないべきか、は人によって感覚はさまざまです。編集者とのイメージのすり合わせが必要です。

レベル感をマスターするには

さまざまなレベルを器用に書き分ける人はホントにスゴイなと思います。知り合いにもどのレベルでも自分が書けるから大丈夫、という人がいました。レベル感がご自身の中でしっかりあるのでしょう。自分でセミナーとか授業などで人に向かって話をする機会がある人とか様々な人に話し慣れている人はそういう感覚が鋭いです。それまでいろんな人のフィードバックを受けたと言っていました。

最後に

著者に向かってつい「わかりやすくお願いします」などと言ってしまいがちですが、これを伝えるためにはそれこそわかりやすくしないと伝わらないです。わかりやすく伝えることは常に考えるべきことなんですね。

==【昨日の活動・所感】==================
・たままた夕食を食べに行った店のマスターと大学が同じことが判明。共通の知り合いがいて、ビックリ。世の中狭すぎる。

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