10月7日は大野さんの書籍『漁魂』の出版記念パーティー。場所は田園調布にあるドイツ料理店メッツゲライササキさん。マネージャーの澤辺さんと近くのお店でばったりあったときに世間話をしたのがキッカケで開催が決まった。いろいろ考えてやるイベントもあるけれど、こんなに簡単に決まることもある。

考えたのは、より深く知ってもらうにはまず食べてもらわないといけないということ。瞬〆のおいしさをどんなに丁寧に書いても、実際に食べてもらうことにはかなわない。というか、食べればいろんなことをわかってくれる気がしたので、場所をお借りできるのはありがたいと思った。イベント名は『漁魂』出版記念『「瞬〆」を知る会、食べる会』とした。

参加者の方々も早めにお申込みいただき、ありがたかった。集まったのは個性的な人たちばかり。参加者同士が知り合えたことをよかったとおもってくれているよう。。人数ばかり集めることに気持ちがいくとこんなに個性的な人たちは集まらない。カバーをデザインしてくれた人も、滝行の師匠もその仲間も、勉強会にきてもらっている人もいつもいっているバーの店主もランの仲間も来てくれた。お面をかぶっている人ばかりとか、顔がないマネキンがたくさん来ている会もあるなか、こういうが本当にいいんだよな、と思う。その投稿を見ていた友人が「なんでそんな人たちと出会えるの?」と聞いてきたけれど、それは自分ではわからない。ただ自分が素顔をださないと知り合えない。

企画したときにはこのイベントにプラスαの何かをしたいと思っていて、大野さんのイメージを考えた末に手拭いを作ることにした。カバーデザインをモチーフとしたものを作りたかったのだけど、カバーデザインの色合いが染では実現できない、とのこと。3社とはなしをしたが、どこも同じだった。いま考えれば、それはそうだよね、と思う。染だから。「忠実に再現したいなら、プリントで」と言われたが、それは心惹かれない。最終的に、注染という手法で作れるデザインにしたら、ややシンプルになった(けれど、これはこれで満足)。手拭いがおいてあるお店にも見に行ったり、買ったりしたり、自分も楽しんだ。

結果、書籍からいろいろ展開できた。実物を食べていただいたことが何よりだし、書籍に興味を持ってもらえたし、手拭いを渡すことができた。そして、こういう場で人とつながれたことが楽しい。自分も知り合いになった人が何人もいて、中には自分がかつて勤めていた会社の大先輩と親友という人もいた。その人には退社時にさんざんお世話になった。これこそ縁。個人情報とかでネットの社会では情報が出しにくくなっているけれど、お互いの顔をしって、話が弾めばそんなことも関係なくなる。それがふつうの会話なんだよね、と。自分が信頼している人同士は、初対面でも話はあう、というへんな自信をもったりもする。

こういう機会を増やしていきたいなと思った1日。皆さま、ありがとうございました!

 

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