小規模事業者は「尖れ」とか「ニッチを攻めろ」とか言われる。わかったようでわからない感覚がずっと続いていたけれど、最近は、自分のやっていることは、20%しか理解されない、と思うようになった、なんとなくの感覚として。だから、自分のやっていることが理解されなくても、自分は20%に属しているのだから、仕方がないとも思う。関心の輪が20%ということ。影響の輪はもっともっと小さい。80%を取りに行こうとすると、そこは激戦区。リソースの少ない小規模事業者は激しく消耗する。

もちろん、自分がやっていることを理解してもらうためには、一生懸命伝えること、伝え方を考えるべきだけど、だからといって、大多数の人に理解されるはずとも思わなくなった。でも自分がやっていることはだれかの役に立てているし、やっていてなにより楽しい。こういう感覚が尖るということなのかもしれない。

こう考えるに至ったキッカケは、自分ができるだけ20%側の選択をしてきた結果だと思う。20%側の選択とは何か。卑近で、単純な例を挙げれば、コーヒーチェーンと個人経営の喫茶店に行くという選択肢が目の前にあれば喫茶店を選ぶし、ハウスメーカーと小さい工務店の両方の選択肢があれば、後者を選ぶことを考えてみる。多くは前者を選ぶけれど、あえて後者を選んでみるということ。20%側のみを選んで生活をするということは非現実的で、現実的には両者の使い分けなのだけど。

だいたい後者は値段が高いし、何よりクオリティが未知。チェーン店や大手の魅力は「安い」「楽」「便利」「早い」「うまい」などのわかりやすい形で安定している(ように見せている)。後者の店に行ってよかった!と思うことも失敗した!と思うこともあるけれど、いずれにしても新たな発見を求めて20%側を選ぶ。気軽に出せる金額ではないモノやサービスを買う場合もあえて「がんばって払ってみる」と、モノの値段とか価値に敏感になれるし、元を取ろうと懸命になる(←実はこれが、自分を変えるために一番大事だったり)。

こういう経験の積み重ねが大事。ランニングの世界も同じで、エントリする大会も20%側だとかなりユニークだし、そこに集まる人も面白い。ただ20%側を選択する母数は自ずと少なくなるので、自分ひとりで決定し、判断し、行動する場面が多くなった。そういう目でみると、身近にいる小規模事業者はそうやって仕事をしているように思える。この発想はいぜんこのブログにも書いたBe extraordinaryに近い。ようやく自分なりにこの言葉を消化できたということか。

こういう自分なりの「80対20の法則」は最近の自分の行動原理になっていると感じるし、小規模事業者の関心の輪は20%で十分なのだと思っている。

~書籍情報・西荻窪の玄米菜食のお店「米の子」亭主が語る素材と感謝 亭主啓白~

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